◆地理◆
ウドンタニ県はコラート台地の中央部に位置する
◆歴史◆
ユネスコの世界遺産に登録された、青銅器時代の遺跡・バーンチエンはウドンタニ市内(県庁所在地)から約135キロ離れた地点にある。ここに遺跡があったと言うことは、つまり、この地方では農業が発達していたと言うことである。現在でもウドンタニの農業は乾燥した気候を特徴とするイサーン(東北部)にあって、にぎわいを見せる珍しい例である。この農業経済の発展は60年代のヴェトナム戦争時、アメリカが軍事基地を置く絶好の条件となった(ただし、イサーンの共産化を危惧したタイ政府のアメリカ軍にタイする優遇という面も考えられる)。(映画・エア・アメリカに詳しい。)
アメリカ軍は1976年に基地をタイ軍に返還した。しかし、ウドンタニに軍事基地があったことでこの地域にある種の変化をもたらした。ウドンタニ県民は米軍の接待のため英語を精力的に学んだことである。これはこの地域の国際性を高めた。元々イサーン地帯が貧困をたびたび被っていた地帯であることから、バンコクなどへの出稼ぎが多いが、ウドンタニ県民の場合、英語を利用することが出来たので中東の油田など、海外への出稼ぎが可能になったのである(ただし、新たな世代の英語の使用可程度は他の地域と同じ程度である)。また米軍基地があったことによりこの地域とアメリカのつながりが生まれた。
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